ケンテイラボ

2026/05/06

給与計算実務能力検定1級 社会保険料・所得税計算の要点早見表

給与計算実務能力検定1級で頻出の割増率・端数処理・社会保険料・退職所得控除・年末調整の要点を一気に整理。計算問題で迷わないための数値と手順を、これだけは覚えたいポイントとしてコンパクトにまとめた早見表です。

給与計算実務能力検定1級の得点を左右するのが、計算問題で使う数値と手順の正確さです。割増率・端数処理・社会保険料・退職所得控除・年末調整の控除は、覚えていれば確実に得点でき、あいまいだと失点につながります。この記事では、1級で頻出の「これだけは覚えておきたい」計算の要点を、早見表としてコンパクトに整理します。試験直前の総まとめや、計算問題の復習に活用してください。

割増賃金の割増率(最頻出)

  • 時間外労働(法定外):2割5分以上(1.25)
  • 深夜労働(22時〜翌5時):2割5分以上(1.25)
  • 法定休日労働:3割5分以上(1.35)
  • 時間外+深夜:合計5割以上(1.5)
  • 法定休日+深夜:合計6割以上(1.6)
  • 月60時間超の時間外:5割以上(1.5)/代替休暇の制度あり

最重要ポイントは、割増が重なったときの合計率です。「時間外+深夜=1.5」「休日+深夜=1.6」を押さえておくと、計算問題で割増率の選択に迷いません。なお法定休日労働には時間外の概念がない点にも注意しましょう。

端数処理のルール(場面ごとに区別)

  • 1時間当たりの賃金額・割増賃金額:1円未満は50銭未満切捨て・50銭以上切上げ
  • 1か月の時間外労働時間数の合計:30分未満切捨て・30分以上1時間に切上げ
  • 年休賃金(標準報酬月額の30分の1):5円以上10円未満は10円に切上げ
  • 社会保険料の被保険者負担分:原則50銭以下切捨て・50銭超切上げ
  • 労働保険料の賃金総額:1,000円未満切捨てなど(場面で確認)

端数処理は「どの場面でどのルールか」を取り違えると答えがずれます。金額の端数(50銭単位)と時間数の端数(30分単位)を混同しないよう、対象とセットで覚えるのがコツです。

1時間当たりの賃金額の求め方

  • 基本式:月給(除外手当を引いた額)÷ 月平均所定労働時間数
  • 月平均所定労働時間数:(年間暦日数 − 年間休日)× 1日の所定労働時間 ÷ 12
  • 除外できる手当:家族・通勤・別居・子女教育・住宅手当、臨時の賃金など
  • 除外できない例:一律定額の『住宅手当』『家族手当』は算入する
  • 端数:50銭未満切捨て・50銭以上切上げ

割増賃金は「1時間当たりの賃金額 × 割増率 × 時間数」で求めます。まず1時間当たりの賃金額を正しく出すことが出発点。除外できる手当を引き忘れると全体がずれるので、除外手当のリストは確実に押さえましょう。

社会保険料と標準報酬月額

  • 対象:健康保険・厚生年金保険・介護保険(40歳以上65歳未満)
  • 算定基礎:標準報酬月額(等級に区分した報酬)
  • 定時決定:毎年4〜6月の報酬を平均して算定(原則9月改定)
  • 支払基礎日数:原則17日以上の月を対象に含める
  • 随時改定:固定的賃金の大幅変動時に標準報酬月額を改定
  • 賞与:標準賞与額(1,000円未満切捨て)に保険料率を乗じる

定時決定では、支払基礎日数が要件に満たない月を平均から外す点が頻出です。「どの月を含めるか」を正確に判定できるようにしておくと、報酬月額の平均を問う計算問題に対応できます。

退職所得控除額と課税対象額

  • 勤続20年以下:40万円 × 勤続年数(最低80万円)
  • 勤続20年超:800万円 + 70万円 ×(勤続年数 − 20年)
  • 勤続年数の端数:1年未満は切り上げて1年とする
  • 障害退職:上記に100万円を加算
  • 課税対象額:(退職金 − 退職所得控除額)× 1/2
  • 申告書がない場合:退職金に一律20.42%を源泉徴収

退職所得控除は「20年を境に40万円→70万円」が最重要ポイントです。勤続年数の1年未満切り上げも忘れやすいので注意。控除後に2分の1を掛けるという二段構えの計算を、手順として押さえておきましょう。

年末調整の主な控除(判定の要点)

  • 基礎控除:合計所得金額が一定を超えると段階的に減額・不適用
  • 配偶者控除:配偶者の合計所得金額の要件で判定
  • 配偶者特別控除:配偶者控除の対象外でも所得に応じて適用
  • 所得金額調整控除:23歳未満の扶養親族・特別障害者等がいる高所得者
  • 生命保険料控除:契約日で新契約・旧契約を区分
  • 住宅ローン控除:算出所得税額から差し引く(税額控除)

年末調整の控除は、合計所得金額に応じて額が段階的に変わるものが多いのが難しさの原因です。控除ごとに「所得いくらでいくら」という早見表を手元に作り、申告書の記載とひもづけて覚えると混同を防げます。

毎月の給与計算の流れ(全体像)

  • 総支給額:基本給 + 各種手当 + 割増賃金
  • 控除①:社会保険料(健康保険・厚生年金・介護保険)
  • 控除②:雇用保険料(賃金総額 × 保険料率)
  • 控除③:所得税(課税支給額から算出、源泉徴収税額表)
  • 控除④:住民税(前年所得に基づき特別徴収)
  • 差引支給額:総支給額 − 控除の合計(手取り額)

個々の計算を覚えるだけでなく、「総支給額から控除を引いて手取りを求める」という全体の流れを掴んでおくと、各計算がどこに効くかが見えます。1級ではこの流れに賞与・退職金・年末調整の応用が加わります。

直前チェック:混同しやすいポイント

  • 割増率:時間外+深夜=1.5/休日+深夜=1.6(休日に時間外はない)
  • 端数:金額は50銭単位/1か月の時間外時間数は30分単位
  • 退職所得控除:20年以下40万円×年数/20年超は800万円+70万円×超過年数
  • 社会保険料免除:産休・育休はあり/介護休業はなし
  • 定時決定:支払基礎日数が要件未満の月は平均から除く

ケンテイラボで計算力を定着させよう

ここで整理した割増率・端数処理・社会保険料・退職所得控除・年末調整の要点は、ケンテイラボの給与計算実務能力検定1級対策356問で繰り返し演習することで定着します。とくに⑨の計算問題に絞り込んで反復すれば、数値の当てはめと手順が体に染み込み、本番で迷わず解けるようになります。早見表で全体像をつかんだら、無料の問題演習で確実な得点力に変えていきましょう。

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