ケンテイラボ

2026/03/23

第二種衛生管理者の勉強法・合格のコツ【出題科目別 完全ガイド】

第二種衛生管理者の国家試験に合格するための勉強法を科目別に徹底解説。労働生理・労働衛生・労働安全衛生法・労働基準法など出題分野ごとの学習ポイント、3パターンの勉強スケジュール、つまずきやすい点、FAQ、ケンテイラボでの実力チェック方法をまとめました。

第二種衛生管理者は、厚生労働省が所管し公益財団法人 安全衛生技術試験協会が実施する国家資格です。常時50人以上の労働者を使用する事業場には衛生管理者の選任が義務づけられており、第二種はそのうち有害業務を含まない情報通信業・金融・サービス業などの業種を担当できます。試験は毎月のように各地の安全衛生技術センターで実施され、マークシート五肢択一・全44問で労働生理・労働衛生・関係法令などが問われます。本記事では、出題科目ごとの学習ポイント、勉強スケジュールのモデルケース、つまずきやすいポイントまでを体系的に解説します。受験料・合格基準などの情報は改定されることがあるため、最新情報は公式サイトで確認してください。

第二種衛生管理者とは

衛生管理者は、労働安全衛生法に基づき、職場の衛生に関わる技術的事項を管理する国家資格です。常時50人以上の労働者を使用する事業場では、規模に応じた人数の衛生管理者を選任しなければなりません。第一種は有害業務を含むすべての業種に対応できるのに対し、第二種は有害業務と関連の少ない業種(情報通信業、金融・保険業、卸売・小売業、サービス業など)を担当します。

資格取得のメリットは大きく3つあります。1つ目は、就職・転職で評価されやすいこと。多くの企業で衛生管理者の選任義務があるため、有資格者は採用やキャリアで優位に立てます。2つ目は、社内でのキャリアアップに直結すること。総務・人事・労務などの部門で、衛生管理体制の中心的な役割を担えます。3つ目は、労働者の健康と安全を守る実務知識が身につくこと。労働生理や労働衛生の知識は、職場のメンタルヘルスや作業環境の改善にも役立ちます。なお、受験には学歴に応じた一定の実務経験など、受験資格の要件があるため、申込み前に公式情報で確認しておきましょう。

試験の基本情報

  • 実施機関:公益財団法人 安全衛生技術試験協会(厚生労働省所管)
  • 試験形式:マークシート形式・五肢択一・全44問
  • 試験時間:180分(科目免除なしの場合)
  • 受験料:8,800円(税込・改定があるため公式サイトで要確認)
  • 合格基準:各科目40%以上かつ合計60%以上
  • 実施頻度:全国の安全衛生技術センターで毎月のように実施(国家試験)
  • 難易度の目安:★★★☆☆(標準)
  • 出題科目:労働生理・労働衛生・関係法令(有害業務以外)

第二種衛生管理者の試験は、年1回ではなく毎月のように各地のセンターで実施されているのが大きな特徴です。自分の都合に合わせて受験日を選びやすく、不合格でも比較的早く再挑戦できます。合格基準は「各科目40%以上かつ合計60%以上」で、合計点が足りていても1科目でも40%を下回ると不合格になる点に注意が必要です。苦手科目を作らないバランスのよい学習が求められます。

出題科目と配点の目安

第二種衛生管理者の出題は、大きく「労働生理」「労働衛生(有害業務以外)」「関係法令(有害業務以外)」の3つの科目に分かれ、合計44問が出題されます。当サイト(ケンテイラボ)に収録している全335問の対策問題を分野別に集計すると、おおむね以下のような出題傾向が見えてきます。比率は参考値であり、本試験の配点を保証するものではありません。

  • ① 安全衛生管理体制:おおむね10%前後(選任要件・組織)
  • ② 労働生理①循環・血液・呼吸・運動・消化:おおむね14%前後
  • ③ 労働生理②神経・感覚・代謝・恒常性:おおむね14%前後
  • ④ 労働衛生(環境・職業性疾病・健康保持・統計):おおむね20%前後(重要分野)
  • ⑤ 救急処置:おおむね8%前後
  • ⑥ 労働安全衛生法・関係法令:おおむね20%前後(重要分野)
  • ⑦ 労働基準法:おおむね14%前後

公式の試験区分でいうと、②③⑤が「労働生理」、④の多くが「労働衛生」、①⑥⑦が「関係法令」に対応します。労働生理(②③)と関係法令(①⑥⑦)が出題の柱で、ここを固めれば合格基準(合計60%)に近づきます。各科目40%という足切りがあるため、3科目をまんべんなく学習することが大切です。

分野別の学習ポイント

① 安全衛生管理体制

労働安全衛生法に基づき、誰をどのような事業場で選任するのかを扱う分野です。数字(人数)が問われやすいので、選任要件を正確に覚えましょう。

  • 総括安全衛生管理者:一定規模以上の事業場で選任(業種により人数基準が異なる)
  • 衛生管理者:常時50人以上の労働者を使用する事業場で選任義務
  • 産業医:常時50人以上の事業場で選任義務
  • 衛生委員会:常時50人以上の事業場で設置義務、毎月1回以上開催
  • 選任後の届出:選任すべき事由が発生した日から14日以内に選任し、所轄労働基準監督署長に報告

② 労働生理①循環・血液・呼吸・運動・消化

人体の各系統の働きを扱う、労働生理の前半分野です。図とともに仕組みを理解すると暗記が楽になります。

  • 循環:心臓の構造(左右の心房・心室)、体循環と肺循環、動脈・静脈の違い
  • 血液:赤血球・白血球・血小板・血漿の役割、ヘモグロビンによる酸素運搬
  • 呼吸:外呼吸(肺)と内呼吸(組織)、呼吸中枢による調節
  • 運動器:筋肉(横紋筋・平滑筋)と骨格の働き、等尺性・等張性収縮
  • 消化:三大栄養素(糖質・脂質・たんぱく質)の消化と吸収、肝臓の働き

③ 労働生理②神経・感覚・代謝・恒常性

労働生理の後半分野です。神経系や代謝、体内環境を一定に保つ仕組みを扱います。やや抽象的なので、用語の整理が鍵になります。

  • 神経系:中枢神経(脳・脊髄)と末梢神経、自律神経(交感神経・副交感神経)の働き
  • 感覚器:視覚・聴覚・平衡感覚・皮膚感覚などの仕組み
  • 代謝:基礎代謝、エネルギー代謝率、同化と異化
  • 内分泌:ホルモンによる調節(血糖の調節など)
  • 恒常性(ホメオスタシス):体温調節、水分・電解質のバランス、ストレス反応

④ 労働衛生(環境・職業性疾病・健康保持・統計)

作業環境の管理や、健康の保持増進、衛生統計を扱う重要分野です。第二種では有害業務以外が中心で、事務所の環境管理やメンタルヘルスがよく問われます。

  • 作業環境管理:温熱条件(気温・湿度・気流・放射熱)、必要換気量、照度、事務所衛生基準
  • 健康の保持増進:健康診断、メンタルヘルスケア、過重労働対策、受動喫煙対策
  • 労働衛生の3管理:作業環境管理・作業管理・健康管理
  • 情報機器(VDT)作業:照明・作業姿勢・休憩の取り方
  • 衛生統計:有所見率・疾病休業統計などの指標の読み方
  • 腰痛予防など事務作業に関連する健康障害の対策

⑤ 救急処置

職場で起きうる急病やけがへの応急手当を扱う分野です。出題数は多くありませんが、得点しやすい範囲です。

  • 一次救命処置:心肺蘇生(胸骨圧迫・人工呼吸)、AEDの使用
  • 出血・止血:直接圧迫止血法の基本
  • 骨折:固定の考え方、安静の確保
  • 熱中症:症状の段階と応急対応、水分・塩分の補給
  • やけど(熱傷):冷却の基本と程度の見分け方

⑥ 労働安全衛生法・関係法令

労働安全衛生法を中心とした関係法令を扱う重要分野です。条文の内容や数字(期間・頻度)が問われやすいので、正確に覚えましょう。

  • 安全衛生教育:雇入れ時・作業内容変更時の教育の実施義務
  • 健康診断:雇入れ時の健康診断、定期健康診断(原則1年以内ごとに1回)、結果の記録・報告
  • ストレスチェック:常時50人以上の事業場で原則1年以内ごとに1回実施
  • 作業環境測定・事務所衛生基準規則に基づく管理
  • 労働者死傷病報告などの届出・報告義務
  • 面接指導:長時間労働者やストレスチェックの結果に応じた医師の面接指導

⑦ 労働基準法

労働条件の最低基準を定める労働基準法を扱う分野です。労働時間・休憩・休日・年次有給休暇などの数字が頻出です。

  • 労働時間:原則1日8時間・1週40時間(法定労働時間)
  • 休憩:労働時間が6時間超で45分以上、8時間超で1時間以上
  • 休日:原則毎週1回以上(または4週4日以上)
  • 時間外・休日労働:36協定の締結・届出が必要
  • 年次有給休暇:6か月継続勤務・全労働日の8割以上出勤で10日付与など
  • 年少者・妊産婦の保護規定、就業規則の作成・届出義務

勉強スケジュールのモデルケース

学習期間は、労働法規や生理の予備知識によって変わります。総務・人事の実務経験がある方なら2〜3週間、まったくの初学者なら1〜2か月が目安です。以下の3パターンから選んでください。

【2週間集中コース】1日1〜1.5時間

  • 1週目:関係法令(①⑥⑦)の数字と選任要件を集中暗記
  • 2週目:労働生理(②③)と労働衛生(④)・救急処置(⑤)を整理し、分野別演習で仕上げ

労務・総務の実務経験がある方向けです。短期で詰め込むため、選任要件や健康診断の頻度など、数字が問われる部分を毎日反復するのが成功の鍵になります。

【1か月標準コース】1日30分〜1時間

  • 1週目:①安全衛生管理体制と⑥労働安全衛生法の基礎を固める
  • 2週目:⑦労働基準法の数字(労働時間・休憩・有給)を整理
  • 3週目:②③労働生理を図とともに理解する
  • 4週目:④労働衛生・⑤救急処置を学び、全分野を演習

もっとも標準的なコースです。仕事と両立しながらでも無理なく合格レベルに届きます。法令の数字暗記と労働生理の理解は性質が異なるので、日によって取り組む科目を分けると効率的です。

【2か月じっくりコース】1日20〜30分

  • 1〜2週目:①⑥関係法令を読み込み、選任要件と健康診断を整理
  • 3〜4週目:⑦労働基準法の数字を反復して覚える
  • 5〜6週目:②③労働生理を図解で理解する
  • 7週目:④労働衛生・⑤救急処置を学ぶ
  • 8週目:全科目の総復習と模擬演習で各科目40%を確認

労働法規や生理をはじめて学ぶ方、コツコツ型の方に向いたコースです。長期間に分散することで、暗記項目が記憶に深く定着します。

効率的な学習ステップ

ステップ1:3科目の全体像を把握する

まずはテキストを通読し、「労働生理」「労働衛生」「関係法令」の3科目の全体像をつかみます。各科目40%という足切りがあるため、最初にどの科目が苦手になりそうかを見極め、学習配分を考えることが大切です。

ステップ2:関係法令の数字を集中的に覚える

衛生管理者試験は「数字」がよく問われます。衛生管理者・産業医の選任要件(50人以上)、選任後14日以内の報告、健康診断は1年以内ごとに1回など、数字を一覧表にまとめて反復しましょう。

ステップ3:労働生理を図解で理解する

循環・呼吸・神経・代謝といった労働生理は、文章だけで覚えると混乱します。心臓や血液循環の図、神経系の分類図などを使い、仕組みを視覚的に理解しましょう。理解しておくと選択肢の正誤判断がしやすくなります。

ステップ4:労働衛生は事務所環境とメンタルを重点的に

第二種は有害業務以外が中心なので、温熱条件・換気・照度などの事務所環境や、メンタルヘルス・過重労働対策が出題の中心です。労働衛生の3管理(作業環境・作業・健康)の枠組みを軸に整理しましょう。

ステップ5:問題演習で各科目40%を確認する

知識が入ったら、科目別に問題演習を行い、各科目で40%以上・合計60%以上を安定して取れるかを確認します。苦手科目があればテキストに戻って補強しましょう。本サイト(ケンテイラボ)の335問は分野別に整理されているので、足切り対策に役立ちます。

受験当日の流れと注意点

第二種衛生管理者は、全国の安全衛生技術センターで実施されるマークシート方式の試験です。当日の流れと注意点を押さえておきましょう。

  • 受験票・本人確認書類・筆記用具(HBの鉛筆・消しゴム)を持参する
  • 試験時間は180分(科目免除なしの場合)と長いので、時間配分に余裕を持つ
  • 全44問の五肢択一。わからない問題は飛ばし、最後に戻る進め方が有効
  • マークシートの塗り間違い・ずれに注意する
  • 会場までのアクセスを事前に確認する(センターは郊外にある場合がある)

試験時間が180分と長いため、見直しの時間を十分に確保できます。各科目40%・合計60%の基準を意識し、苦手科目でも空欄を作らず、消去法で1つでも多く正解を拾う姿勢が大切です。

合格後にできること・次のステップ

第二種衛生管理者に合格し免許を取得すると、有害業務を含まない業種の事業場で衛生管理者として選任されることができます。総務・人事・労務の実務で、衛生委員会の運営や健康管理体制づくりの中心的な役割を担えます。

  • 有害業務を含む業種にも対応したい場合は、第一種衛生管理者へのステップアップを検討する
  • 労働法規をさらに深く学びたい場合は、社会保険労務士などが次の目標になる
  • メンタルヘルスや健康経営の知識を広げ、職場の健康づくりに活かす
  • 産業医・保健スタッフと連携し、安全衛生管理体制を実務で回す

受験者がつまずきやすいポイント

つまずき1:1科目の足切りで不合格になる

合計60%を取れていても、1科目でも40%を下回ると不合格です。得意科目に偏った学習をすると、苦手科目の足切りで落ちる典型的なパターンに陥ります。3科目をまんべんなく学ぶ意識が欠かせません。

つまずき2:法令の数字が混ざる

「50人以上」「14日以内」「1年以内ごとに1回」「6か月継続勤務」など、似た数字が多く混同しやすいポイントです。項目ごとに数字を整理した一覧を作り、繰り返し確認することで定着させましょう。

つまずき3:労働生理を丸暗記しようとする

労働生理を用語の丸暗記で乗り切ろうとすると、応用的な選択肢で対応できません。「なぜそうなるのか」という仕組みを図で理解しておくと、初見の問題にも対応しやすくなります。

つまずき4:労働基準法の細かい規定を後回しにする

労働基準法は範囲が広く、労働時間・休憩・休日・有給の数字が頻出です。後回しにすると関係法令の科目で得点を落とすので、早めに数字を固めておきましょう。

よくある質問(FAQ)

Q. 第一種と第二種のどちらを受けるべきですか?

A. 有害業務を含む製造業・建設業などの事業場で選任される可能性があるなら第一種、情報通信業・金融・サービス業など有害業務と関連の少ない業種が中心なら第二種が選択肢になります。勤務先や目指す職場の業種に合わせて選びましょう。

Q. 受験資格はありますか?

A. 衛生管理者試験には、学歴に応じた一定の労働衛生の実務経験など、受験資格の要件があります。要件は学歴によって異なるため、申込み前に必ず安全衛生技術試験協会の公式情報で確認してください。

Q. 試験はいつ受けられますか?

A. 第二種衛生管理者は国家試験で、全国の安全衛生技術センターで毎月のように実施されています。年1回ではないため、自分の都合に合わせて受験日を選びやすく、不合格でも比較的早く再挑戦できます。日程は公式情報で確認しましょう。

Q. 文系で生理や法律が苦手でも合格できますか?

A. 可能です。労働生理は図解で仕組みを理解し、法令は数字を一覧で整理すれば、文系の方でも十分に対応できます。各科目40%・合計60%という基準を意識し、苦手科目を作らない学習を心がけましょう。

Q. 合計60%取れていれば合格ですか?

A. いいえ。合計60%以上に加えて、各科目で40%以上を取る必要があります。合計点が足りていても、1科目でも40%を下回ると不合格になるため、3科目のバランスが重要です。

Q. 受験料はいくらですか?

A. 受験料は8,800円(税込)が目安ですが、改定されることがあります。最新の金額や申込み方法は、安全衛生技術試験協会の公式サイトで確認してください。

Q. 過去問だけで合格できますか?

A. 衛生管理者試験は出題パターンに一定の傾向があるため、問題演習は非常に効果的です。ただし、過去問の答えを丸暗記するだけでは、選択肢の言い回しが変わった応用問題に対応できません。テキストで仕組みや数字の根拠を理解したうえで、問題演習で定着させる学習が確実です。

Q. 労働生理と関係法令はどちらから勉強すべきですか?

A. 決まった正解はありませんが、数字暗記が中心の関係法令を先に固め、理解中心の労働生理を並行して進める方法が取り組みやすいです。各科目40%の足切りがあるため、どちらか一方に偏らず、3科目をバランスよく学ぶことを優先しましょう。

Q. 第二種衛生管理者の免許はどうやって受け取りますか?

A. 試験に合格した後、所定の手続きを行うことで免許が交付されます。合格してすぐに衛生管理者として選任できるわけではなく、免許の申請が必要です。手続きの詳細や必要書類は、最新の公式情報で確認しておきましょう。

Q. テキストはどのように選べばよいですか?

A. 第二種衛生管理者は市販のテキスト・問題集が充実しています。選ぶ際は、法改正が反映された最新版であること、図解が豊富で労働生理を理解しやすいこと、問題演習が科目別にできることを基準にするとよいでしょう。1冊を繰り返し使い込むのが、知識を定着させる近道です。

ケンテイラボでの実力チェック方法

ケンテイラボでは、第二種衛生管理者の対策問題を全335問・無料で公開しています。本番と同じ五肢択一形式で、労働生理・労働衛生・関係法令の出題科目を網羅。学習段階に合わせて以下の使い方がおすすめです。

  • 学習初期:分野別演習で苦手科目(労働生理・関係法令など)を特定する
  • 学習中期:間違えた問題だけを繰り返す復習モードで弱点を克服する
  • 学習後期:ランダム出題で本番の五肢択一形式に慣れる
  • 直前期:335問を通しで2〜3周し、各科目40%・合計60%を安定して超える状態を作る

登録不要・完全無料で利用できるため、テキスト学習と並行して気軽に演習を取り入れられます。スキマ時間にスマホからアクセスし、足切りにかからないバランスのよい実力を身につけましょう。

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