第一種電気工事士(学科)は範囲が広く、計算・機器・施工・検査・法令・図面と覚えることが多い試験です。この記事では、そのなかでも「これだけは押さえておきたい」要点を、高圧機器・数値条件・法令・計算に分けて一覧で整理します。試験直前の総まとめや、分野別演習の合間の確認に活用してください。ケンテイラボ収録の全311問と照らし合わせながら読むと、知識が定着しやすくなります。
高圧受電設備の機器・略号
- キュービクル式:金属製箱内に受電設備一式を収めたもの
- CB形/PF・S形:主遮断装置の違い(CB形は遮断器、PF・S形は限流ヒューズと開閉器)と設備容量制限
- GR付PAS:地絡を検出し波及事故を防ぐために自動遮断する高圧交流負荷開閉器
- 断路器(DS):無負荷でのみ開閉。通電時の開閉は禁止
- ZCT(零相変流器):地絡電流(零相電流)を検出する
- CT(変流器):大電流を計測しやすい電流に変換(例:一次200A・二次5A)
- VT(計器用変圧器):高電圧を計測しやすい電圧に変換する
- VCT(電力需給用計器用変成器):取引用の電力量計量のための変成器
覚え方のコツは「機能→略号」の順で結びつけることです。「波及事故防止=GR付PAS」「地絡検出=ZCT」「電流変換=CT」「電圧変換=VT」と役割から入ると、単線結線図の読み取りにもそのまま活きます。
施工方法で押さえたい条件
- 施設場所:湿気の多い場所・可燃性ガスのある場所などで使える工事の種類を区別
- 接地工事:使用電圧300V以下と300V超で施す接地工事の区分が変わる
- 接地工事の省略:どんな条件で省略できるかをセットで確認
- 支持点間距離:ケーブル工事などの取り付け間隔の上限を暗記
- 可とう性が必要な部分:可とう電線管など指定部材の使用
- 使用電線:金属管工事で使える電線・使えない電線の区別
施工方法(44問)は本検定で収録数が最多の分野です。「場所×工法×接地」の対応表を作って覚えると、条文ベースの細かい条件を整理しやすくなります。
検査方法の数値
- 絶縁抵抗値:対地電圧の区分(150V以下/300V以下/300V超)ごとに最小限度が決まる
- 漏えい電流:低圧屋内配線の絶縁性能を判定する許容最大値
- 点検の種類:使用前自主検査・月次点検・年次点検の項目の違い
- 作業接地:取付け・取外しの順序を正しく覚える(手順を間違えない)
絶縁抵抗値は区分ごとに基準値が決まっているため、数値の暗記がそのまま得点に直結します。施工の接地工事の区分と混ざりやすいので、検査は検査で別の一覧表にまとめておきましょう。
保安法令の作業範囲
- 電圧区分:低圧・高圧・特別高圧の区分(交流・直流で境目が異なる)
- 第一種電気工事士:自家用電気工作物(一部を除く)の作業に従事できる
- 認定電気工事従事者:一定範囲の自家用電気工作物の作業に従事できる
- 特種電気工事資格者:ネオン工事・非常用予備発電装置工事などの特殊な作業
- 第一種だけでは従事できない作業がある点に注意
似た資格の作業範囲は混同しやすいので、「誰が何をできるか」を比較表で整理するのが有効です。免状の交付には所定の実務経験などの要件がある点も、あわせて押さえておきましょう(詳細は公式情報で要確認)。
計算分野の頻出公式
- 合成抵抗:直列は和、並列は積÷和
- インピーダンス:Z=√(R²+X²)
- リアクタンス:誘導性XL=2πfL、容量性XC=1/2πfC
- 力率と電力:cosθ=P/S、三相電力P=√3VIcosθ
- 三相の√3:Y結線は線間電圧=√3×相電圧、Δ結線は線電流=√3×相電流
- 電圧降下:単相2線式v=2Ir、三相3線式v=√3I(rcosθ+xsinθ)
- 電力損失:単相2線式PL=2I²r、三相3線式PL=3I²r
- 同期速度:Ns=120f/p(すべりを考慮してN=Ns(1−s))
計算分野は「方式=係数」「求める量=式」を1対1で結びつけると迷いにくくなります。公式を丸暗記するのではなく、√3が出てくる理由や係数の違いを理解しておくと、応用問題にも対応できます。
ケンテイラボで総仕上げ
この早見表で全体像をつかんだら、ケンテイラボの第一種電気工事士(学科)対策311問で実際に手を動かして確認しましょう。電気の基礎理論・配電理論・電気機器・高圧受電設備・施工方法・検査方法・保安法令・配線図の8分野を網羅し、分野別に演習できます。
- 早見表で覚えた略号・数値・公式を、分野別演習で実際に問われる形で確認する
- 間違えた問題を繰り返す復習で、高圧機器や絶縁抵抗値を定着させる
- 直前期は全311問を通しで解き、苦手分野を集中的に補強する
登録不要・完全無料で利用できるため、テキストや講習と並行してスキマ時間に取り組めます。要点の早見と問題演習を往復しながら、第一種電気工事士(学科)の合格を目指しましょう。